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記憶力…?

皆さんこんにちは。ラムベントお手伝いのワタベです。

突然ですが、皆さん学生時代の勉学の成績は如何でしたでしょうか。私はそれはもう、言葉にするのもおぞましい程でした。定期テストで十の位に1が立った時には流石に焦りを感じたものです。 何がそんなに出来ないのかと言えば、要は覚えられないのです。歴代将軍の名前だの意味の分からない謎の公式だの母国語ではない言語のスペルだの…皆どうやって覚えていたのでしょうか。 そんな私がお芝居を見ていていつも驚くのは、やはり“役者が台詞を覚えている事”です。しかも体の動きまで付けて…。 覚えているのは、その文字列なのか、キャラの心情なのか、作品のメッセージなのか。舞台経験に乏しい私には分かりませんが、相変わらず役者というのは本当に恐ろしい生き物です。 しかし稽古が始まって数ヵ月。全部が全部、台詞を完璧に覚えてくるのはやはりとても大変な作業のようです。9割は覚えているのにふと最初の一言が出て来ない…きっと良くある事なのでしょう。 そこで本日の写真です。「一瞬でも台詞が出て来ないと間の取り方が変わってくる」「いいテンポが出来なくなる」という事で、暫く立ち稽古をした後に台詞の合わせがありました。動きは一先ず気にしないで、台本を持って読み合わせながら会話のテンポを掴むというの。 これ、個人的にとても面白かったのです。何故って、これまでの練習でその過程が無かったという事に驚いたからです。その昔、私の年齢がまだ十の位に1を立てていた頃、1年掛けて40分にも満たないお芝居をつくった事がありました。ですがその時は立ち稽古の前段階として、散々“ただ台本を読むだけ”の作業があったものです。それをラムベントメンバーはすっ飛ばして突然体の動きも合わせた立ち稽古に入っている…いつも見る完璧な立ち稽古風景から、その段階は過去に終了していたものだと思っていましたが、そうではなかったようです。初めから体の動きも台詞回しも全部一気に合わせての練習だなんて、いやぁホント、恐ろしいですね。

しかし今回は立ち稽古の後台本を持っての読み合わせ。演出家寺田は最後に「今回の芝居は台本の一言一句をしっかりと間違えず演じる事。ニュアンスがあっていれば多少言い回しが違ってもいいというのは今回は無しで」と言いました。語感を大切に…。立ち稽古から一度読み合わせに立ち戻った今日の稽古。台詞の一言一句を大切にする、そういった“こだわり”が今回のこの『市ヶ尾の坂』にはあるようです。

という訳で役者には「台詞をしっかり入れて来る事!」との宿題が課せられました。私からすればもう十分皆覚えているように思われますが…もう一頑張り、といったところのようです。

本番では驚くまでに口からスルスルと出て来るその台詞は、果たして記憶力なのか演技力なのか読解力なのか…。

役者は怖いなぁと、今日も改めて感じる1日でありました。

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