終演はしましたが…!?
皆さんこんにちは。ラムベントお手伝いのワタベです。
『市ヶ尾の坂』終演から5日。「終わってしまったなぁ」という喪失感と「無事終わったぜー!!」という解放感とが混在している、今日この頃。いやぁ…あんなに毎日稽古していたのに…ホントに終わってしまったんですねぇ…。
私はこういう“演劇”というものに関わるのが今回が初めてだったので、当然“終わり”も初めての経験です。なんだかこう…やっぱり喪失感と解放感と、という感じです。
特にダメージが大きかったのは装置でしょうか。皆さんもご存じの通り、我々は今回、公演3週間前から小屋入りし、練習して来ました。装置は小屋入り当日に造りましたから、終演までの4週間、我等が装置くんはずっとそこにあった訳です。そんなに長い間一緒に居れば…愛着も湧くと言うものです。しかも!見に来て下さった皆さんはお分かりかと思いますが、『市ヶ尾の坂』の舞台装置は“お部屋”だったのです。「カウンターがあって、障子があって、ステレオがあって、ソファがあって」、フローリングがあって、畳があって…そんな、とても“日常的”な装置でした。稽古外の時間では畳に寝転がったりソファに腰掛けたりという場面も多々ありましたし、舞台中央のテーブルは事務作業の際には大活躍をしてくれました。ですから4週間居たそこは、それはもう、本当に、“ただのお部屋”だったのです。それがもう無いなんて…さみしいですね…。
…と、非常にさみしがっている様に見えるかと思いますが、バラしの作業は、何て言うかもう“無心”そのものでした。時間に追われる肉体労働ですよね!「さみしい」とか言っていられませんでしたし、そもそもそんな事を思う余裕すらなく、ベリベリバリバリ、剥がし、壊し、移動させ、のバラし作業でした。でも何て言うか、あれはあれで、ちょっと楽しかったです。
ところで、何故時間に追われながらの作業だったかと言いますと…
打ち上げの為であります!!
皆で美味しいお酒を飲むべく、無心でベリベリバリバリやりました。
という訳で、12月14日、ラムベント『市ヶ尾の坂』終演のその日、皆で気持ち良く打ち上がって参りました。
場所は勿論「名陶カフェ チアス」様。山小屋シアターの下にあり、決起会でもお世話になった、あのチアス様です。前回同様美味しいお料理の数々…そして諸々の大サービス。本当にありがとう御座いました。
さて、楽しい楽しい打ち上げ。全員が揃うと、寺田から乾杯の挨拶。
「わし、公演が終わって泣いてしまったの、初めて」
そんな言葉からの挨拶でした。
そう、実はラムベント代表の寺田、14日の千秋楽終了直後、涙ぐんでいたのです。
寺田の長い演劇人生、初めての事だったと言います。
「お客さんが楽しんで帰ってくれたから」と寺田は言いました。
前にも少しお話しましたが、この『市ヶ尾の坂』という台本、寺田がずっとあたためて来た作品でした。「お客さんに楽しんでもらえたから」というのは勿論ですが、もしかしたら寺田の中には「ずっとあたためて来たものが、一つここに完成した」という気持ちもあったのかもしれません。
「皆大好きです」と照れくさそうに述べる寺田の言葉を合図に、皆で乾杯!
皆で楽しく打ち上がって参りました。
さて、打ち上がってしまったら、もう本当に終わりですね。明日からは心機一転、新しい企画に…
………な、訳がありません。いえ、新しい企画もちまちま進行中ですが、まだ完全な終わりではありません。皆さんお待ちかねの「図書カード抽選会」もありますし、なんと今度反省会的なものもあります。そう、実はまだまだ終わりではないのです、『市ヶ尾の坂』。
という訳で皆さん、次回から私の記事では「『市ヶ尾の坂』ちょこっと裏話」をお送り致します。『市ヶ尾の坂』を見た方もそうでない方も、ちょこっと笑える(かもしれない)裏話。良ければお付き合い下さいませ。
ではでは、次回「『市ヶ尾の坂』ちょこっと裏話」でお会いしましょう!